お肌のハリのもとを作っているといわれるコラーゲン。
数年前から、化粧品、美容食品などでブームに火がつき始めて、今や「コラーゲン」の文字を見ない日がないのでは?というほど、たくさんのコラーゲン化粧品が溢れています。
でも、ここ最近、「コラーゲンは、肌に塗っても効かない。」
「美肌に良い、というのはまったく根拠がない。」
という話を耳にしたことはありませんか?
私も年齢を重ねるにつれて、頬のたるみ、ほうれい線が気になりだし、コラーゲン配合の化粧品を愛用してきました。
今まで信じて、毎日使ってきたのは実は意味がなかった・・・?
本当なのかどうか、とても気になるところですよね。
そもそも、コラーゲンとは、いったい何でしょうか。
コラーゲンとは?
コラーゲンは、体を構成しているたんぱく質の一種です。
たんぱく質は私たちの体の20%を占めている重要な構成部品の1つ。
そのうち、約30%を占めているのがコラーゲンです。
コラーゲンは、主に、皮膚や軟骨や血管などの多く存在しています。
では、皮膚では、なぜ「肌のハリ」を与えるのに重要なのでしょうか。
肌は、表面側から、角質層、表皮層、真皮層の3層に分かれており、コラーゲンは、最も奥の真皮層に存在しています。
コラーゲンは、実は、繊維のように長い形をしています。
真皮層では、コラーゲンの繊維がからみってネットのような構造をしており、これが「肌のハリ」のもとを作っているのです。
年齢とともに、コラーゲンは減少していくので、ネットが崩れて肌を支えきれなくなり、「ハリ不足」、ひいては「しわ」の発生にもつながってしまいます。
コラーゲンを補う
それなら、コラーゲンを化粧品などで外から補ってあげれば良いのでは?
と思うのですが、残念ながら次のような問題があります。
タンパク質はとても大きい構造をしています。
コラーゲンがあるのは肌の奥、真皮層ですので、肌の外側から与えてあげても、角質層でさえぎられてしまい、真皮に届くのは難しいのです。
最近の化粧品では、ナノ化など、小さな構造にして吸収を高める技術が進んでいるようです。コラーゲンについても、ナノ化した成分が多く出まわっています。
小さな構造にしてコラーゲンが真皮に届いたとして、肌のコラーゲンになるのでしょうか?
残念ながら答えは「ノー」です。コラーゲンはネットのような構造を作っていますので、新しく外から入ってきたコラーゲンが真皮層に留まって、すでに肌にあるコラーゲンネットの一部として働くのは難しいそうです。
コラーゲン化粧品は本当は効果なし?
コラーゲン化粧品はまったく肌に効果がないのか?というと、そうでもないようです。
コラーゲンを肌に与え続けた人とそうでない人の「肌の水分量」測定した実験があります。この実験の結果では、コラーゲンを与えた人の方が、水分量が上回ったそうです。
また、別の実験で、コラーゲンを与え続けると、「肌の水分保持力」が上がったというデータもあります。
コラーゲンは真皮層にあるのですが、化粧品として与えると、角質層の潤いになんらかの影響を与えるのは事実のようです。
コラーゲン化粧品でハリを実感できたという人が多いのは、角質層が保湿されることでハリを感じているのかもしれませんね。
コラーゲン高配合、高機能など、コラーゲンだけを過信せずに、保湿やその他の成分にも注目して、化粧品を選んでいきたいですね。
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